初めてポーランドを訪れて思ったこといくつか

ポーランドのカトヴィッツェという街へ行ってきました。私の住むチェコ南東部からは電車で乗り換え無し3時間。

カトヴィッツェ自体は人口約30万人の工業都市で、近年キレイになってきているそうですが、それでも観光地ではありません。首都でも観光地でもない地方都市なので、割と普通のポーランドを見ることが出来たのかな、と思います。

ポーランドを訪れたのは初めてだったのですが、以前、旅先でポーランド人と話したことがあり、その時のことが忘れられません。

世間話(別に政治的な話ではなかったと思う)の中で、私がポーランドのことを「Eastern Europe」と呼んでしまった時、すぐさま訂正されたのです。「ポーランドはCentral Europe!Easternって言われるとロシアみたいだからやめて」と。

地理的よりも政治的意味合いで「東側諸国」だった時代があり、そこから脱出した気持ちが強いので、「東」と呼ばれることに抵抗があるんだそうです。この体験以来、その他の元東側諸国(チェコ含む)の人に会った機会に「Eastern Europeって言われるのは嫌なもの?」と何度か尋ねてきました。今のところ全員が「そんなの気にするのポーランドだけでしょ。実際、私たちヨーロッパの東に位置してるし」という答えでしたが、念のためそれ以来「Eastern Europe」という表現は使わないようにしています。

ちなみに、国連が決めた世界の区分ではポーランドは「Eastern Europe」に分けられてはいるのですが、「Central Europe」の方が印象が良いのは事実ですね。

そんなこともあって、ポーランド人は政治や歴史の話に敏感なのかなぁ、など漠然としたイメージを持っての初ポーランドでした。気になったことや私の住む隣国チェコとの違いをいくつか。

 

建築物

街の中心にゴシック様式が多いのは他の中欧の都市と同じ。でも、チェコがパステルカラーなら、ポーランドは茶色。レンガ使いがステキな建物がたくさんありました。

街を少し離れると、アパートや団地が多いのですが、それらのビルは灰色一色(+グラフィティ)という感じで暗い印象。
田舎の一戸建てとなるとまた違って、庭を整えた可愛いおうちも沢山見ました。

 

スーパーマーケット

商品の半分くらいはチェコでも見たことあるものでした。お隣りなので共通の商品はやはり多いですね。
地理的にはチェコの東に位置しているポーランドですが、置いてある商品や店の雰囲気はチェコよりも “西” という感じがしました。店内は明るくてキレイだし、商品の陳列も整っているし(チェコは店内が薄暗く陳列も整ってない店が多い・・・)。想像していたよりずっと垢抜けていて羨ましく思いました。

 

コンビニがある

何が珍しいのか、と思われるかもしれませんが、ヨーロッパではコンビニが無いのが当たり前という感覚でいなければいけません。

カトヴィツェでは「Żabka(ジャブカ)」という蛙のマークのコンビニが至る所にありました。(チェコにも店舗があるらしいけどプラハを中心にチェコ西部のみのようで私は見たことがありません。)


開店時間は、6〜23時。十分!
ディナーの後にホテルに帰る前に水でも買いたい、という時など、チェコだと「しまった!どこも開いてない!」ってことになるので。
コンビニといっても日本のコンビニをイメージして入るとガッカリしますが、普通に食べ物や日用品は買えるので問題ありません。コンビニのある安心感すごいです。

 

トイレ

使ったトイレはどれも清潔だったし、駅前のショッピングモールのトイレが無料なのには驚きました。チェコだったら駅前のような便利な場所にあるトイレはもれなく有料なので。

 

英語を話せる人は多いのか

ポーランド人は英語を話せる人が多いと聞いていました。
本当に多かったです。接した店員さんは100%話せました。唯一通じなかったのが意外にも駅の切符売り場のおばさま。年配の人だと通じる率が下がるのかも。

 

坊主頭が多い

なぜか私の中でポーランド男性といえば坊主のイメージがあったんですけど(多分フーリガンのイメージ?)、実際街を歩いてみてスキンヘッドや角刈りが多いのは事実でした。宗教的にはロン毛もOKなはずだし、理由は分かりません。マッチョな人も多かったので、男らしく見せるためとか?

 

吹き替えが変

テレビで放送している海外の映画・ドラマは吹き替えなのですが、元の音声はそのままで、その上にかぶせてポーランド語で喋っているのです。二つの声が同時に聞こえている状態です(ポーランド語の方が少し大きい)。しかも、その吹き替え音声は、一人の声優が全て喋っているので、俳優の老若男女に関わらず全部おじさんの声(笑)。
ペトルは以前、ポーランドの国境に近いチェコのオストラバに住んでいたことがあり、その時にポーランドのテレビを受信出来たそうなのですが、ポーランドの吹き替えはずっとこうなんだそうです。もしかすると、ポーランド人が英語が得意な秘訣はここにあるかもしれません・・・。

冒頭に書いたような政治的な話を地元民とする機会などはなく、「ポーランド思ってたより都会!」という想定外の印象を持って帰って来ました。

隣国チェコとは似ているところもかなりあって、でも街を歩くとここはチェコでは無いとはハッキリ分かります。ヨーロッパって陸続きで簡単に隣りの国へ行けるのに、一歩越えるだけでどことなく街の風景が変わるのが不思議だなぁと思います。

2 Replies to “初めてポーランドを訪れて思ったこといくつか”

  1. はじめまして!私もカトビツェ付近に住んでおります。
    ふむふむ、そうか、そう見えるのかと楽しく読ませてもらいました。

    あ、坊主頭、私は絶対避けて通ります。
    特に目つきが悪い坊主頭は「君子危うきに近寄らず」を
    モットーとして歩道すら変えますから。笑

    最近オストラバに行くことが多いのですが、そういえばあそこで
    坊主頭、みませんねぇ・・・。

    1. Noriko より:

      初めまして。コメントありがとうございます!ポーランドにお住まいなのですね。
      全員坊主頭のグループなんかも見かけました。私も目を合わせないように通り過ぎましたが、それで正解だったのですね。笑
      薄毛の人が多いから剃っちゃうか短くしちゃうのかなぁ、とも思ったのですが、薄毛率でいうとチェコの方が上なのにチェコ人は長めに残してる人が多いんですよね。近くなのに国境を越えると変わる髪の長さ・・・。

ただいまコメントは受け付けていません。

コメントが表示されるまで数日要する場合があります。