【チェコのチップ事情】相場と渡し方 〜レストラン・タクシー・ホテル〜


 
海外旅行をする際、チップのマナーで戸惑うことありませんか?

渡した方が良いのか、渡すとしたらいくら渡せば良いのか、渡すタイミング、などなど。わたしもチェコに住むまではチップを払い慣れていなかったので、海外旅行する際は失礼が無いかいつも自信がありませんでした。

身の回りの数人のチェコ人にリサーチした結果とわたしの経験から、チップについてまとめてみましたが、チェコのチップマナーは緩く、厳格なルールがあるわけではありません。うっかり払い忘れても店員を怒らせることは無い(と思う)ので安心してください。一例として滞在の際の参考に。

 

飲食店(レストラン、カフェ、バー)

ファーストフードやセルフサービス店で無い限り、カフェでコーヒーを一杯頼むだけでもチップを渡します。基準は、会計がテーブルか否かで考えると分かりやすいです。
もちろん、サービスが悪かった場合は、チップを払わなくても構いません。ただ、サービスの良し悪しの基準が日本とは違うので、店員が無愛想だった、料理が遅かった、くらいの理由で悪いサービスと判断すると少し気の毒かなと思います。よほど嫌な思いをしたとかで無ければ払うのが一般的です。

  • チップの相場
    目安は会計の10%ですが、金額はシビアに考える必要は全くありません。
    例えば、

    【会計が90Kčの場合】
    → チップ分10Kčを足してキリの良い100Kč払う。

    【会計が97Kčの場合 】
    → チップ3Kčで、合計金額を100KčにすればOK!端数を切り上げてキリが良くなる金額で構いません。少ないと思うなら少し足して105Kčや110Kč払ってももちろん構いませんが、この場合は100Kčにする人が多いです。
     

  • チップの渡し方
    支払い時に、会計にチップを足した金額を渡すのが一般的です。
    例えば、会計が90Kčだった場合、チップを含めた100Kčを渡して「ジェクユ(ありがとう)」と言えば、「渡した金額はチップを含んでいるのでお釣りはいりません」という意味になります。

    もし、チップ込みで100Kč払いたいのに、100Kč札を持っておらず500Kč札しか持っていない場合。500Kč札を渡しながら「100」と数字を言います。そうすれば「自分が払いたいのは100Kč」という意味になるので、400Kčのお釣りを貰えます。

    クレジットカードで支払う場合は、会計の際にチップを含んだ合計金額を口頭で伝えます。
    ごく稀に、支払いはクレジットカード可なのにチップは現金でしか受け取れません、という店があります。その場合はコインでチップを渡すか席に残せば大丈夫です。

    プラハの飲食店だと英語が通じる所が多いですが、万が一通じなければ電卓などで数字を見せるだけでもOK。「数字=チップ込みの支払い金額」というのはウェイターなら全員分かっています。


 

タクシー

問題無く目的地に着くことが出来れば渡します。ハードルが低いですね。感覚的には飲食店と同じで、普通にサービスを受けられればチップを払います。

  • チップの相場
    10%が目安ですが、これも端数を切り上げるくらいで全然OK。
     
  • チップの渡し方
    チップを含めた金額を渡し、お釣りを貰いません。お釣りが欲しい場合は、自分の払いたい金額の数字を自ら申告します。
     

ホテル

意外かもしれませんが、基本的にチップは必要ありません
五つ星ホテルでも無い限り、チップが必要なほどのサービスを受ける場面って滅多に無いと思います。タクシーを呼んで貰ったり、重いスーツケースを部屋まで運んでもらったり、何か追加でお願いした場合は感謝の気持ちを表すために、渡してももちろん構いません。渡して失礼に当たることは無いので。
ルームサービスを頼んだ場合は、運んできたボーイさんに渡した方が無難かと思います。

  • チップの相場
    紙幣で払えれば見た目はスマートなのですが、チェココルナでは最小紙幣でも500円程になってしまうので、コインで構いません。渡すとすれば、一回につき20Kč(約100円)硬貨がちょうど良いかと。手間のかかるお願いをした場合などはそれ以上でも。
     
  • チップの渡し方
    スーツケースを運んでもらったら部屋を出る際に、ルームサービスには帰り際に、などその都度手渡しで。

 

まとめ

チェコでチップを払った方が良い場面は、飲食店とタクシーと覚えておけば大丈夫です。

チェコ人って、正直者なのか?お金への執着が薄いのか?本人が予期せぬ場面で渡された場合、辞退する人も少なくないようです。わたしは美容室とホテルで断られたことがあります。恐縮しながら「いえいえ、結構です!」なんて断られると健気で、そういう人にこそ渡したくなってしまうのですが。

給料が低くてウェイターはチップが無ければ生活出来ない、という国もありますが、チェコではチップがそこまでの役割を担ってはいないようです。

日本人はチップに慣れていないので渡し方や計算で戸惑うかもしれませんが、方法は何であれ結果的に渡すことが出来れば店員さんに気持ちは伝わります。別の国ですが、わたしはチップの払い方が分からなくて「あなたにチップを払いたいんだけど、どうやって払うのが良いか教えてもらえますか?」と正直に聞いたことがあります。今思うと恥ずかしいですが、フレンドリーな店員さんだったので嫌な顔せず教えてくれました(そしてチップは弾みました)。

スマートに渡せなくても相手は気にしません。参考までに一般的な払い方を書きましたが、固く考えずぜひ気軽にチップを渡してみてください。
 

A26 地球の歩き方 チェコ ポーランド スロヴァキア 2018~2019

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6 Replies to “【チェコのチップ事情】相場と渡し方 〜レストラン・タクシー・ホテル〜”

  1. のんのんち~ より:

    NORIKOさん、こんにちわ。
    寒くなりましたが、お元気ですか?冬の草原綺麗でしょうね~
    以前から気になってたチップのお話、興味深く拝見しました。
    チップって、日本人には本当に難易度高いです。
    チップの習慣、多少国によって違うように感じていますが、如何でしょうか?
    いつも迷うの&困るのが、ホテルで、頼んでいないのにポータさんが荷物は運んでくれた時です。
    頼んでないからOK?運んでもらったから渡すべき?結局小銭持っていれば渡しますし、すぐに出せない時はごめんなさいですが、どうなんでしょうか?
    ベットメークも要る・要らない???最近は不要と聞きますが、国によって違いますか。
    渡さないより、渡した方が良いかな?くらいの気持ちで、枕の下に置いてきますが、、、
    今年、ブルノのホテルでは、お掃除の人持って行かなかったです!!!
    受取らない方は居ないと思っていたので、ちょっとビックリしました。チェコでは連泊したのがブルノだけだったので、他のホテルも同じだったか不明です・・・
    とりとめのない文章で、失礼しました。

    1. Noriko より:

      のんのんち〜さん、こんにちは!チェコでは数日前に初雪が降りました〜。

      ヨーロッパの中でも国によって多少は違いますが、チップ絶対主義のアメリカに比べると、どこも似ている気がします。とはいえ、私も他の国では自信無いですが、、、というか、同じ国の中でも人によって言うことが違うので、チップの基準に正解は無いんだなぁ、と思います。

      特に、人によって払う払わないの差があるのがホテルで、一度も払ったこと無いって人も少なくないので、タイミング合わず渡せなくても失礼ってことは無いと思います。
      チェコに関しては、ポーターさんには小銭があれば、って感じで全然大丈夫なはずです!ぶっちゃけチェコ人は払う人少なそうな気が、、、。

      ベットメイキングのこと、記事中に書き忘れました。私調べによると、必要ないとの結果です。お掃除の人、お金が置いてあったら多分触れないようにしていると思います。チップだって分かるように「Děkuju!」とか書いたメモを一緒に置いておけば持って行ってくれるかも??

      チップの感覚よく分からないですよね。私も、不安な時はとりあえず渡しておけば間違い無い、くらいに思ってます〜。

  2. shoco より:

    チップ文化。海外に行く際は失礼のないよう必ず調べて行くので、チェコでも渡す気満々でいたのですが、レストランは半分くらいしかチップを取られず、連泊した際はホテルのお掃除はどこも翌日にお金がおいたままになっていました。必ずお掃除ありがとうと書き置きしチップを置くようにしてるんですが。だから最後の最後までチェコのチップ事情がわからないねと話してました。カリロヴィヴァリやフルボカは渡そうとすると笑顔で「No No No!」と言われました。一応、払う文化なんですね。ガイドブックにはそう書いてたから、受けとってもらわなくても最後まで、だすようにしましたけど。ほら、バスのカメラでお世話になった方も「チョコレートと交換ねw」なんて言ってくれたくらいなんで、緩めなんでしょうね。スペインなんかは最初からおつり渡す気ない態度でいます、店員さん(笑)そういうのチェコは全くなかったです。

    1. Noriko より:

      ホテルは超ラグジュアリーなホテル(そもそもチェコにはあんまり無い)とかで無ければチップ無しでOKでしょうね。渡しても受け取らないっていうのが謙虚というか何というか。もちろん渡して失礼なことは無いので、渡すに越したことは無いです。チョコや飴ちゃんの方が意外に受け取って貰えるのかな(笑)

  3. 初めまして、
    若いころにチェコ製大型工作機械のサービス会社にいたので、チェコは何か近親感があります。
    初めて行ったのは1992年(共産主義政権のころ、チェコスロバキアでした)で、この9月に4回目となりました。
    3回目まではゆっくりできなかったんですが、今回はプラハ7泊でピルゼンとチェスキークルムロフへそれぞれバスで日帰りしました。旅行前に、今までになくいろんな情報を集めたんですが、このブログを旅行前に拝見していたらと悔やまれます。

    チップは今まで気にしていませんでしたが、今回、伝票に Tip is not included と少し大きな文字で印字しているお店が多かったです。中には、マーカーで塗っているところもいくつかありました。
    また行きたいです。

    1. Noriko より:

      Bonさん、初めまして。コメントありがとうございます。
      「Tip is not included」と目立つように書いてある所も多いのですね。わざわざ書いてあるという事はチップが欲しいという事ですよね。今までその点を気をつけて見たことがありませんでした。英語表記のあるお店に行く機会があまり無いので、チェコ語での表記に気づいてなかっただけかもしれませんが・・・それか旅行者が多い街特有のものなのか。今後は気にして伝票を見てみようと思います。

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