プンクヴァ洞窟と神秘のマツォハ渓谷(モラヴィア・カルスト洞窟群)

二泊三日でブルノの郊外にある「モラヴィア・カルスト洞窟群(Moravsky Kras)」へ行ってきました。この鍾乳洞群は中央ヨーロッパで最も規模が大きいらしく、その中でも特に「プンクヴァ洞窟(Punkevní jeskyně)」と「マツォハ渓谷(Macocha)」が有名です。

ブルノから電車で20分。はじめは郊外らしく団地などが見られるのですが、電車はすぐに山間に入っていきます。チェコにこんなに山あったんや?!と思う車窓で、気分はまるで京都駅から山陰本線に乗っているかのよう。到着した最寄りのブランスコ(Blansko)駅の辺りも保津峡みたい。普段、草原ばかり見ているのでとても新鮮です。

駅前のバスターミナルから色々な方面へのバスが出ています。バスの乗り方は、乗車時に降りたいバス停名を運転手に伝えます。「降ります」ボタンなどはなく、運転手が把握している降りる人・乗る人がいるバス停しか停まらないので注意。

停まった民宿の名前は「ハリネズミの宿」という意味。かわいい。
夏は繁忙期なので、わたしたちが2週間ほど前に予約した時は、このエリアの空室はほとんどありませんでした。ここはロケーションは少し不便だったけれど、オーナーさんがオススメのトレッキングルートなどを教えてくれたりととても親切でした。

山間なので、夕食をとれる場所は一択。ビールっ腹のリスのレストランで。

今回の旅行の目的は「プンクヴァ洞窟」とその洞窟の途中で見ることができる「マツォハ渓谷」です。

モラヴィア・カルスト洞窟群エリアにはいくつかの洞窟があり、うち5つの洞窟でガイドツアーを行っており、その中で一番人気なのがプンクヴァ洞窟です。理由は、プンクヴァ洞窟ツアーの行程でのみ138mの深さのマツォハ渓谷を下から眺めることができるから。

位置関係は、こういう風になっています。わたしたちは、まず上から渓谷を見下ろす景色を楽しみ、ロープウェーで下へ降りツアーへ参加しました。


2箇所ある「i」マークのインフォメーションセンターでツアーのチケットを買うことができます。繁忙期は人気のプンクヴァ洞窟ツアーは予約で売り切れるそうです。わたしたちは幸い空きがあって入れましたが、その後すぐに売り切れていました。行かれる際は要予約!マツォハ渓谷を上から眺めるのは無料ですが、ツアー参加者だけが見ることができる下からの景色が一番の思い出になると思うので。

138mの深さがあるマツォハ渓谷の上からの眺め。恐い・・・。
あとで、これを下から見上げることになります。

ロープウェーで急勾配を下ります。乗車時間は5分ほど、料金は片道で80Kč(約400円)。(急激なチェココルナ高により、今まで1Kč=4.5円で計算していたのを、今後は1Kč=5円にします。)

ロープウェーの窓から岸壁をふと見ると人がくっついていました(笑)。

ここがツアーのスタート地点です。
2015年に改修されたばかりらしく、施設は全てとてもキレイでした。トイレが無料なのも◎。

ツアーの料金は、180Kč(約900円)、中で写真を撮りたい人は追加で40Kč(約200円)。時間は、徒歩35分+ボート20分=合計1時間弱。

ツアーでは50名ほどが1グループとなってガイドに付いて歩きます。
上の写真の建物の中に洞窟への入り口がり、そこへ入ると一気に気温が下がります。洞窟の中は年中7-8℃らしく、冬は暖かいですが、夏は防寒着を持っていないと凍えます。

圧巻の景色が洞窟の中にはありました。長い年月をかけて自然が生み出した造形の美しさといったら。


ガイドさんの説明(チェコ語)が分からなかったのは残念でしたが、その分見ることに集中しました。全ての鍾乳石が何かのカタチに見えるような見えないような。見ていて飽きません。

ありがたそうな所にコイン投げるのって世界共通なんですかね(笑)。

鍾乳石にうっとりしながら30分ほど歩くとその先には驚きの光景が広がっていました。

マツォハ渓谷の底。
暗い洞窟からパッとひらけた先の神秘の世界。ツアー参加者から「ハァ〜〜〜」と溜息が漏れました。まるでここだけ世界から切り離されて時間が止まっているかのよう。

写真が白っぽくボケたように見えるのは、上と下で気温の差が大きいためか、全体がミストがかっていたからです。そのミストが、妖精が舞い降りてきそうな雰囲気を作っていました。写真ではこの美しさが伝わらないのがもどかしい。わたしにとって今までの人生でベスト3に入る絶景でした。

そのあとは、モーターボートで洞窟内をクルーズ。写真撮影禁止だったので、写真はありません。上から出っ張っている鍾乳石に頭をぶつけないように避けながらのクルーズ、気分はインディージョーンズ。

ボートクルーズの途中で、このプンクヴァ洞窟で最も壮麗と言われるマサリクドーム(Masaryk’s Dome)というエリアで一旦停止し見学。鍾乳洞も本当にキレイなのですが、神がかったマツォハ渓谷を見た後だと霞んでしまって記憶も写真もあまりありません。

ツアーが終わると、公共の交通機関で来ている場合は、この可愛い汽車型バスに乗って「スカルニーミリーン(Skalní Mlýn)」という集落まで行くのが便利です。

1.5kmほどなのでわたしたちはバスに乗らず歩きました。道沿いはずっとこんな風景。日本っぽい。

スカルニーミリーンは、カルスト群へ行く観光客にとって起点となる場所です。わたしたちはホテルの位置の関係で最後に立ち寄りましたが、最寄りのブランスコ駅から直接カルストに行く場合、このスカルニーミリーンをまず目指すのが一般的なルートです。

観光案内所の隣りにあったこの簡易トイレのようなもの、なんと自転車のロッカーでした。
自転車で来ている(正確には車に積んできて自転車で周っている)人がすごく多かったので、高級自転車に乗っている人はありがたいでしょうね。しかも使用料は無料です。期限は「24時間以内」と書いてあったので、24時間経ったら鍵が勝手に開くのか、もしくは鍵が開かなくなるのか・・・どちらでしょうか。

日本人がよくお土産に買うような地名の入ったお菓子って海外では一般的でなく、チェコでもよほどの観光地以外では見かけませんが、ここではカルストの写真が入ったオプラトキー(チェコ版ゴーフルのようなお菓子)が至るところで売っていました。30年前から変わって無さそうなパッケージがチェコっぽい。

スカルニーミリーンからは、ブランスコ駅までのバスが出ています。本数は多くないですが、お土産屋もレストランもあるので、時間を潰すには困りません。
駅に着いたらブルノまではたった20分。

今回、わたしたちは2泊しましたが、ブルノから日帰りも十分可能な距離です。地球の歩き方を見ると、ブルノのページの欄外に小さ〜く「モラヴィアの洞窟」という名前で載っていました。アジアからの観光客は見かけませんでしたが、ロシア語・ドイツ語・英語を耳にしたので、外国からの旅行客にも人気の場所のようです。実際、めちゃくちゃ良い場所だったので外国から訪れるのも納得。

正直、国内よりもそろそろ国外旅行したいなぁ、と思っていたのですが、まだまだ近くに面白いところがありますね。わたしにとっては今まで知らなかったチェコの一面を発見した旅でした。