チェコでの婚姻とビザ申請の手続き(その2:犯罪経歴証明書・婚姻要件具備証明書の申請)

前回はチェコでの結婚・ビザ申請の準備と必要書類について書きました。

ここでは実際に行動に移し始めてからを書きます。

平日の昼に仕事をしながら役所関係に問い合わせの電話をしたり、足を運ぶのは大変でしたが、日本の役所はレスポンスが早いので、今思うとそれほど難しいことではありませんでした。ただ、何を準備しなければいけないのか、それにどれくらいの時間がかかるのかがはっきり分からないことがわたしにはストレスだったので、何をいつ用意したかを時系列で記したいと思います。

渡航から数えて、
69日前
チェコ大使館へ犯罪経歴証明書取得のためのレターの依頼を送付
結局、この犯罪経歴証明書は必要なかったのですが、どう用意したかは記しておきます。

犯罪歴証明書は警察で申請します。が、その際に「なぜ必要なのか」という証明を提出しなければいけません。そこで、証明となるレターを発行してくれるのがチェコ大使館です。
返信用としてA5サイズ以上の封筒に切手を貼り返信先を書いて同封し、担当者宛てに送付します。詳しい依頼方法はチェコ大使館の長期ビザのページに記載があります。

63日前
チェコ大使館よりレターが届く
チェコ大使館から「(私の名前)氏は長期ビザ申請のために犯罪経歴証明書が必要です」と書かれたレターが届きました。これを犯罪経歴証明書申請の際に持参します。

62日前
戸籍謄本2通と住民票を取得
戸籍謄本2通は、婚姻要件具備証明書の請求とチェコでの婚姻に使いました。
住民票は犯罪経歴証明書の請求に使いました。

61日前
警察で犯罪経歴証明書の申請、法務局で婚姻要件具備証明書の申請

半休をとって警察と法務局をはしご。
犯罪経歴証明書の請求に必要な書類は渡航先の国によって違うため、事前に警察に電話で確認しなければいけません。わたしが持参するように言われたのは、この5点です。
・パスポート
・住民票
・大使館からのレター
・印鑑
・手数料 400円(収入印紙で)

警察署の建物へ入ろうとすると入り口の警察官に慌てて止められました。一般のオフィスビルに入る感覚で入ってしまいましたが、受付に名前と要件を知らせないといけなかったのでした。

犯罪経歴証明書を申請・発行する部屋があり、そこで指紋採取と書類の記入をしました。渡航先の「どの機関へ提出するか」という項目があったのですが、どこへ提出するのか正確に知らなかったので焦りました。外務省?警察?とにかく何か書かないといけないので「移民警察」と記入しました。
申請から受取まで10日前後とホームページには書いています。わたしは8日後にできます、と言われました。

ちなみに、「無犯罪証明書」と呼ばれることが多いこの証明書ですが、正確には「犯罪経歴証明書」、警察では「渡航証明」と呼ばれていました。

続いて、婚姻要件具備証明書の申請に法務局へ。
法務局って今までの人生でお世話になったことがなく何をしているところか知りませんでした。登記をするところなんですね。建物に入って案内を見ると「戸籍」と書いてある部署があったので、そこへ行ってみました。
沢山の人が順番待ちをしていましたが、婚姻要件具備証明書とは関係無さそうなので、近くにいた職員さんに「婚姻要件具備証明書を申請したいんですけどここでいいですか?」と聞くと、列とは関係なく担当者を呼んでくれました。婚姻要件具備証明書専用の窓口というのは無いようです。

パスポート、戸籍謄本、印鑑を持参しました。
申請書には、自分の情報以外に、結婚相手の国・名前(カタカナで)・生年月日・性別を記入します。外国人のパートナーの名前がカタカナで表記しにくい場合は事前にどう書くか考えておいた方が良いかもしれません。
申請から2日後に用意できるとのことでした。

50日前
犯罪経歴証明書、婚姻要件具備証明書の受け取り

また半休をとって警察と法務局をはしご。休みの取りやすい職場だったので良かったですが、これ忙しい人だったら大変だな、と思います。

申請時に貰った控えとパスポートを提示して犯罪経歴証明書を受け取ります。封をされた封筒をもらいますが、その封は決して切ってはいけません。

婚姻要件具備証明書の受け取りには、パスポートと印鑑を持参しました。申請時に書いたことがそのまま書かれています。

48日前
アポスティーユ申請書類を外務省大阪分室宛に発送

外務省窓口へ直接行っても郵送でもどちらでも申請できます。わたしは外務省大阪分室へ郵送での申請を選びました。

送付した書類は、
・アポスティーユを付けてもらいたい書類(犯罪経歴証明書・婚姻要件具備証明書・戸籍謄本)
・アポスティーユ申請書(外務省HPからダウンロードして記入)
・返送用の封筒(宛名の記入と切手付き)

申請書は、アポスティーユが欲しい書類の枚数分だけ書かなければいけません。わたしは3通の書類だったので、3枚書きました。

郵送方法は往復ともに普通郵便をはじめどんな方法でも良いのですが、心配な場合は追跡のできるレターパックなどを使うと安心だと思います。わたしは発送はレターパック、返信は速達にしました。
詳しい申請方法は外務省HPに載っています。

40日前
外務省大阪分室よりアポスティーユ付き書類が届く
送った3種の書類それぞれにその書類のアポスティーユが添付されて戻ってきました。
本人が中を見ることができない犯罪経歴証明書は、外務省が一度開封し、アポスティーユを入れてまた封が閉じられています。

 
これで日本国内で準備したかった書類が揃いました(戸籍謄本以外は渡航先の大使館でも請求可能です)。
・犯罪経歴証明書(アポスティーユ付)
・婚姻要件具備証明書(アポスティーユ付)
・戸籍謄本(アポスティーユ付)

あと、ビザに必要な顔写真2枚(カラー35×45mm)も渡航前に撮りました。もちろん渡航後で撮っても問題ありません。

始めてから全て揃うまで約一ヶ月。役所の仕事は正確なので、時間がかかるかどうかは自分の方の忙しさ次第だと思います。申請から受け取りまで一番時間がかかった犯罪経歴証明書でも10日程度(京都では)。スムーズに進めば一ヶ月以上かかることはないと思います。

これらの書類とともにあとは渡航までの日を楽しみ半分不安半分で待ちました。
次回は、書類とは直接関係ありませんが、渡航までにしなければいけなかった身辺整理について書きたいと思います。