チェコのフリーランス事情

チェコは自営業者が多い国です。世界ランキングでは12位の多さ。なお日本は27位(2015年)。街を歩いてもチェーン店よりも個人商店が目立ちます。

夫ペトルもフリーランスのWebデベロッパーです。類は友を呼ぶのか、それともチェコでは普通なのか、彼の周りの友人も30代前半と若いにも関わらず、一人で活動している人が多いです。

フリーランサーになるときは役所に申請書の提出し、1,000Kč(約5,000円)の登録料を支払えば活動を開始できます。経験者のペトル曰く、簡単だそうです。

 

 

魅力的な収入面

チェコの最低賃金は、時給58.70Kč(約300円)、月給だと9,200Kč(約47,000円)。国内で一番物価の高いプラハの平均月収でも、25,000Kč(約125,000円)ほどです。日本と比べると半分以下。

ところが、何か技術を持っているフリーランスの場合は、これに収まらないようです。(全ての職種には当てはまりません)

知らない業界の相場はわからないので、わたしの専門分野・グラフィックデザインでの料金相場を調べました。

チェコのフリーランス・デザイナーの個人サイトを見てまわりました。驚いたことに、日本での相場とほとんど同じなのです。時給で3,000円程。日本と同じということは、物価が半分程度のチェコではとても高いことになります。医者並みの時給です。

Web業界のペトルの話を聞いていても、チェコではフリーランサーがきちんとリスペクトされていると感じます。
日本では、相手が個人だと分かると、無茶ぶりされたり・制作代を値切られたり・支払いが遅れたり…というのは “フリーランスあるある” だと思います。その辺りの駆け引きが苦手だと損をすることもあります。

ところが、チェコのフリーランサーにはそういう悲しい出来事がめったに無いようです。仕事に対する対価はキッチリ。クライアントとの関係が良い意味でビジネスライクで、わたしはそこがとても羨ましいです。

よく考えればそれって当たり前のことですが日本では難しいのが現状。営業力を備えていることも、フリーランスでしっかり稼ぐ要素の一つだというのは日本では当たり前ですが、チェコでは、本来の自分の仕事に集中できる環境が整っていると思います。

じゃあぜひチェコでフリーランスとして働きたい!と思ったとして、肝心のクライアントをどうやって獲得するかですが、これも日本とはかなり環境が違います。

 

仕事が勝手にやってくる

例えば、東京でデザイナーを探すとして「グラフィックデザイナー 東京」と検索したら、数万人のデザイナーがヒットするのではないでしょうか。あたま数が多すぎます。そんな大海の中から拾ってもらえるのは、よほど才能のあるデザイナーか、価格が激安な人だけです。いきなり知らない人から仕事のオファーが来ることはまずありません。(仕事は、元々知っている取引先から貰うのが多いパターンです。信頼もすでにありますしね)。

それがチェコでは、突然知らない人からオファーのメールが来ます。
Webデベロッパーのペトルは、自分のウェブサイト・LinkedIn・チェコのフリーランサー検索サイト経由で、面識の無い人・会社から頻繁にコンタクトがあります。もしかしてチェコにWebデベロッパー5人くらいしかいない?!笑

という感じなので、フリーランサーにとって大きな問題の一つ、顧客の獲得がそれほど難しくないのです。

 

ちょっとすごくないですか、チェコ。
(これが世界標準なのでしょうか・・・。)

人口の少なさ・元々の気質・法律の仕組み、良い相乗効果でこんな働きやすいことになっているのでしょうね。
人口が多く・つい働いてしまう気質・フリーランスに不利な仕組みの日本とは、かなり違います。日本だって、この10、20年で働き方・意識はかなり変わったはずですが、チェコの話を聞いていると、まだまだだなぁと思ってしまいます。他の国の優れたところはもっと取り入れたい。

それと同時に、日本の環境が変わるのを待っていられない手に職のある人は、自分のスキルに見合った報酬を得られる海外に飛び出すのも断然アリだなぁと思います。



6 Replies to “チェコのフリーランス事情”

  1. お久しぶりです(>_<)
    てかWebデベロッパーとはなんですか?!(*_*)フリーランスってチェコでそんな厚待遇なんですね~

    1. Webデベロッパーは、ウェブサイトを作る(コードを書いたりシステムを組んだりする)人です。収入の良し悪しは職種にもよるんだろうなーとは思う。私がフリーの通訳さん頼んだ時とか、特別なスキルが必要な仕事なのに思ったより安くて恐縮したし。

  2. junjusia より: 返信

    やっぱりチェコのほうが色々がきちんとしてますね。
    私の相方もほぼ自由業なのですが、ポーランドではまだまだ厳しいようで、自営業に限らず、契約書を締結しお金を入金してもらうまで気が抜けないそうです。
    実際彼もいくつかドタキャンされて、契約書を締結できてなかった為に涙を流した事も…ううう。
    勿論業種によりけりでしょうが、いわゆる西側に比べアーティストが稼げなくて本当にどうにかしたいな、と悩ましく思っています。
    (かといってできることも無いのですがw)

    因みにポーランドでは通訳の資格を持っている人に依頼する時は、共通の報酬が定められているらしく、私達も今度宣誓式で友達にお願いするのですが、1時間1000円程度しか受け取れないと言われ驚きました!

    1. ドタキャンはめちゃくちゃ困りますね・・・。キャンセルならせめて一部でも払ってもらいたいっ!
      私は逆にアーティストへの待遇が良いなぁと思ってました。特にミュージシャン。音楽だけで食べている人がその辺にゴロゴロいる印象が。芸術への理解があるのかな。真相はよく分かりません。
      通訳さん、時給1000円なんて申し訳ないですよね!資格取るのにたくさん勉強したでしょうに・・・。私が頼んだ人も確か同じくらいの値段でした。複数の通訳さんに見積もりも取ったのですが、高い人もいたので、チェコでは値段の制限はなさそうです。

  3. 音楽関係はまだいいかもしれません。
    相方は作品を売る方のアーティストなので、旧社会主義国ではまだまだアートにお金を払うという理解が低い、無教養だーと相方が怒っております。
    私も、その無教養な人間の一部なので申し訳ありません…ですが(笑)、オランダやドイツはアートで自分の生活を豊かにする理解のベースがあるようで売買も盛んとか、ポーランドはマーケットとしてまだまだだとか。
    それでも日本に比べたら文化が生活の隅々に溢れていて、精神的に豊かな生活を送れていると思うのですが、ヨーロッパにいたらまだまだ、と思うのでしょうね。
    日本は文化事業は金にならないと、真っ先に切り捨て対象ですものね。そりゃ先細るわな、と思います。

    1. オランダやドイツはアート系フリーランサーでも比較的ビザが取りやすいって聞きますし、ほんとそういうの素晴らしいですね。ベルリンとか、他のヨーロッパの国からアーティストが集まるのも納得です。ポーランドやチェコなどの物価の低い国だとアートにお金かける余裕がないんでしょうかね。若い世代だとまた感覚が違うかもなので、10-20代の若者たちが世界を変えてくれることを期待しましょう(笑)。
      おっしゃる通り、芸術の大事にされ度合いは、西欧>中東欧>>>>>日本 ですねぇ。

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