雪の絨毯、冬のモラヴィア大草原


 
春・秋に続いて冬のモラヴィア大草原へ行ってきました。

辿ったルートは秋と同じ。ゆっくり歩いて約2時間半の散歩。

雪が降った後は、いつも以上に訪れる人もおらず360°一面に広がる雪原を独り占め!
緑と黄色の絨毯が壮観な春に続いて見応えのある景色でした。


 

モラヴィア大草原特有の畝りは雪上でも健在

新緑の季節には「緑の絨毯」が見られるモラヴィア大草原(こと、名も無き畑)。そのグラデーションは、色こそ違えど雪に覆われてもモノクロの滑らかな濃淡を作っていました。


 
雪の下に畑の畝があるので、雪が積もっても畝に沿って段差が出来、それが遠くから見ると枯山水の様なラインに見えます。


 
草原と呼ばれている場所は全て畑なのですが、さすがにこの雪では作業をする農家の人もおらず、半径300m以内に人間は自分一人では、という状態。

「人間は」と書いたのは、鹿なら沢山いたからです。近づくことは出来なかったので遠くから写真を撮りました。


 
人間の足跡よりも多い鹿のハート形の足跡。畑の中をピョンピョンと駆けている単独行動の鹿は時々見かけますが、集団を見たのは奈良と宮島以外で初めてです。


 
雪が降った後、街中であれば細い道まで除雪車がきっちりと雪かきしてくれるのですが、ここはたまに農家の人が通るだけのサイクリングロード。除雪車も頻繁には来ないのか、地面の見えない場所がほとんどで、時には深い雪を掻き分けながら歩きました。


 
道すがら木々に積もった雪や氷が太陽で溶け出す様子が見られるのもまた良し。遠景と近景どちらも見逃せません。


 

冬にモラヴィア大草原がキレイに見えるタイミングは?

ズバリ、雪がしっかり降った翌日の午後。

チェコで雪が多い時期は1〜2月です。だからと言って山間地域以外では常に積もっている訳では無いし、雪が降っている最中は靄がかかっていて薄暗く見晴らしが悪いことが多いです。何より雪が降りしきるなか長時間歩くのは大変。

せっかく訪れるなら、どっさり降った後のまだ確実に雪が残っている数日間、且つ天気の良い日が狙い目です。


 
時間帯が午後が良いと思うのは、光量がちょうど良いから。

晴れている日の午前〜正午頃は、光が強すぎて雪原がのっぺりと見えるのです。モラヴィア大草原は畝りが作る光の濃淡が特徴ですが、多少の雲と斜めからの光がある時間が一番美しく見えます。13〜16時頃が比較的条件の揃いやすい時間帯だと思います。

曇っている上、雪の積もり方が中途半端だとこんな↓感じ。


 
雪もしっかり積もって晴れた日には、青と白のコントラストが本当に気持ち良い!


 
冬季は気温が低く曇天が多いチェコですが、1月後半頃からは晴れの日がグンと増えるので、防寒対策さえしっかりすれば野外の風景を楽しむのに悪く無い季節です。

オフシーズンの今だからこそ見られる絶景でした。
 

関連記事:

2 Replies to “雪の絨毯、冬のモラヴィア大草原”

  1. のんのんち~ より:

    のりこさま
    こんにちわ。のんのんち~です。
    素敵な写真ありがとうございます。素敵過ぎて絶句!!!
    でも、かなり寒そうですね・・・
    旅行では、丁度良い日に行けるとは限らないので、この景色が見られるのは暮らしている人の特権ですね。(暮らすのは、大変だと思いますが・・・)

    1. Noriko より:

      のんのんち~さん、こんにちは!
      1週間くらい滞在するくらいの超ゆったり日程でも無ければ良い状態に出会えるのは運次第ですね。
      近くに住んでいても、天気の良い日に限って忙しかったりで、なかなかタイミングが合わないくらいです。

      確かに寒いです!昼間で0℃前後かなぁ。歩いている時は大丈夫なものの、立ち止まると一瞬で芯まで凍えます〜。

ただいまコメントは受け付けていません。

コメントが表示されるまで数日要する場合があります。