【チェコの国民の祝日一覧】訪れたい祝日&避けた方が良い祝日


 


 

チェコの祝日一覧

初めに、年間13日あるチェコの祝日一覧と、それぞれが何の日なのかを簡単に説明します。
 
1 月 1 日「元日、チェコ共和国独立記念日」

元日というだけでなく、スロヴァキアと別れてチェコ共和国が独立した日(1993年1月1日)としての国民の祝日。ちなみに2日からは大体の施設は通常営業です。


 
3〜4月のいずれかの金曜「聖金曜日」
月曜「イースターマンデー」

イースター(3月22日〜4月25日のいずれかの日曜)を挟んだ金曜と月曜。イースターは毎年日が変わるのでそれに伴って「聖金曜日」と「イースターマンデー」も変わります。例えば2020年は4月10日と13日。土日を挟んだ祝日なので、多くの人が4連休になります。


 
5月1 日「メーデー」

世界的には労働者のための祝日で、チェコでも一応そういう祝日ではあるのですが、チェコでは「恋人たちの日」として楽しむ人の方が多いかもしれません。5月1日に桜の花の下でキスすると女性は美しくいられるという言い伝えがあるため、この日は一緒に過ごすカップルが多くバレンタインのような日です。


 
5月8日「ヨーロッパ戦勝記念日、チェコ開放記念日」

第二次世界大戦の終わりにドイツからチェコが解放された日。 ドイツは1945年5月8日に降伏条件に署名し、プラハのドイツ軍は5月9日の朝に降伏しました。
 
7月5日「キリルとメトディウスの日」

キリスト教文学を9世紀にスラブ語に翻訳した、兄弟・キリル(コンスタンティン)とメトディウスの宗教教師を記念する日。スラヴ言語でのキリスト教関係の書物を翻訳し教会組織の基礎固めに努めた、チェコのキリスト教の歴史で重要な二人を記念する日です。
 
7月6日「ヤン・フスの日」

中世に活躍したチェコの宗教改革者。1415年、火刑に処された日が7月6日でした。プラハの旧市街にある大きな彫像がヤン・フスです。
 
9月28日「聖ヴァーツラフの日」

プラハで必ず目にするであろう彫像のもう一つがヴァーツラフ広場の聖ヴァーツラフでしょう。935年、チェコの君主(死後に聖人になった)ヴァーツラフ1世が亡くなった日です。
 
キリルとメトディウス、ヤン・フス、ヴァーツラフなど、チェコの歴史上重要かつ人気のある人物については、「物語チェコの歴史―森と高原と古城の国 (薩摩 秀登 著)」に分かりやすく記されています。9世紀から近代まで、各時代の人物にスポットを当てつつ解説されたチェコの歴史書です。チェコ旅行の前に読むのに超おすすめの一冊。


 
10月28日「チェコスロバキア独立記念日」
第一次世界大戦の終わり1918年、ハプスブルク帝国からの独立を宣言したチェコスロバキアの建国記念日。
 
11月17日「自由と民主主義のための闘争記念日」
1989年のビロード革命の始まりを記念する日。11月17日の学生デモで、チェコスロバキアの共産主義政権終焉の始まりを示しました。


 
12月24日―クリスマス・イヴ
12月25日―クリスマス休暇(第一)
12月26日―クリスマス休暇(第二)

言わずと知れたクリスマス。24〜26日の三日間は国民の祝日です。ちなみに27〜31日は休暇を取る人もいますが、多くのお店は通常通りの営業です。


 
チェコの祝日を見てみると、キリスト教関係、もしくは建国のような国の節目の日が祝日になっていますね。日本の祝日とはかなり違うラインナップだと思います。

クリスチャンの人はキリスト教の祝日には教会へ行っていますし、国の独立や革命に思い入れの強い人はチェコ人として歴史に思いを馳せていますし、どちらにも興味の無い人はいち休日として過ごしています。


 

チェコの祝日は2種類ある

ちなみに、これらの祝日は法律上では2種類に分けられています。

①普通の祝日

日曜とほぼ同じ扱い。
鉄道は休日ダイヤ。小型店は定休が多いものの、多くの大型スーパー・ショッピングモールは営業しています。
 
②200㎡以上の店舗が営業してはいけないと法律で決まっている祝日

200㎡以上の店舗は閉まります。要は、スーパーやショッピングモールで買い物が出来ません。

下記の8日がこの祝日に当てはまります。元日、イースター、独立記念日、クリスマスなどの重要な日がこちらに当てはまります。

1月1日/イースターマンデー(日付は変動)/3月8日/4月28日/10月28日/12月24日/12月25日/12月26日


 

祝日に気をつけた方が良いこと

祝日に平日と違って困ることは、

  • 列車・バスの本数が少ない(観光路線を除く)
  • 個人店舗はだいたい閉まっている(観光地を除く)
  • スーパーが閉まっているor営業時間が短い(観光地を除く)

プラハやチェスキー・クルムロフのような観光で成り立っている街では、祝日だからといって特に困ることはありません。

しかし、観光地以外を訪れる際は、土日祝は圧倒的に不便になってしまうので、基本的には避けた方が無難です。

特に「200㎡以上の店舗が閉まる」祝日!
スーパーやショッピングモールが閉まっている、ということは飲み物ひとつ買うのにも買える場所が限られるので、とにかく不便。飲み物だけは前日までに余分に買っておくなど計画性が必要です。(駅併設のコンビニ・小型店は祝日でも開いています。困ったら大きな駅へ。)

特定の目的があってその日を選ぶのでない限り、チェコでは全てにおいて平日の方が便利。街の普段の姿を見られるという意味でも平日がベターです。

 

ただし、この祝日は楽しい

基本的にはオススメしない祝日のチェコ滞在ですが、例外的にこの日なら楽しいという祝日もあります。

イースターマンデー(3〜4月のいずれかの月曜)
イースター翌日の月曜は、ポムラースカを持って歩く男性たちを見られるでしょう。可愛く珍しい慣習なのでぜひ見てもらいたいです。ただ、4連休なのでホテルが混みやすいのが難。

メーデー(5月1日)
特定の行事がある訳ではありませんが、気候がようやく安定する時期なので春を迎える行事を行う地域が多く見られます。確実にどこかで何か楽しいことが行われています。
前日4月30日の「魔女焼き(ヴァルプルギスの夜)」と合わせて春の訪れを体験できるチャンスです。