パルドゥビツェ(Pardubice)のクリスマスマーケット

地方のクリスマスマーケットを偵察するため、パルドゥビツェ(Pardubice)という街へ行ってきました。

パルドゥビツェはプラハから列車で1時間。少し遠いもののプラハへの通勤も可能な距離。人口約9万人で、チェコの地方都市の中では大きい部類に入ります。

チェコ人が「パルドゥビツェ」と聞くと、多くの人は名物の「ペルニーク」を思い浮かべるようです。私がパルドゥビツェを行き先に選んだのも、「クリスマス→ペルニーク→パルドゥビツェ」と連想したからです。

もしくは、馬が好きな人にとっては有名な競馬レースの印象だそうです(年に一回チェコ最大の障害レースがあるため)。

 

パルドゥビツェの2019年のマーケット開催期間は、1130日~1223日。

クリスマスマーケットというと、アドベント期間ずっとあるもの、というイメージがあるしれませんが、それはある程度大きな街のみ。地方の小さな街だと12月のどこかの週末で12日というのが普通です。わたしの住む街でも1日のみでした。

 

 

クリスマスマーケットが開かれているのは、パルドゥビツェ本駅から徒歩約25分離れたペルンシュティーンスケー広場(Pernštýnské náměstí。徒歩25分だなんて遠いようですが、ずっとショッピングストリートなので飽きませんでした。お店が多いので住むのにとても便利そうです。

街の目印のようにそびえる時計台をくぐって広場へ着くと、それはもうとてもゴージャスな市庁舎が目の前に現れます。市庁舎というとどの街でもシンボル的存在で街一番の美しい建物である場合が多いですが、パルドゥビツェのものはその中でも特にインパクトがあります。


 

マーケットはこの広場一箇所でのみ開催。こぢんまりとした典型的な地方のマーケットという趣の中で、パルドゥビツェらしさをいくつか発見しました。

各屋台に付いていたペルニーク風のサイン

ツリー周りには大きなペルニーク型の飾り

イベントテント(中央左)までもペルニークハウス(いわゆるジンジャーブレッドハウス)に見立てたデザインでした。

何につけてもペルニークが登場するので、ペルニークは街のアイデンティティなんだなぁ、と。

しかしなぜかクリスマスマーケットで定番のペルニークの屋台は見当たりませんでした。この街ではペルニークきちんとしたお店で買うものなのでしょうか??(パルドゥビツェの街中にあるペルニークショップについては後日別の記事にしたいと思っています。)
  

夜になるとライトアップ。

マーケット屋台は広場をぐるりと一周囲むように立っています。雑貨よりも食べ物の方が多かったかな。広場に面したバーやレストランもスヴァジャーク(Svařák)などを売ってマーケットの一部になっていました。

中央には人々が集まって食べたり飲んだり出来るようテーブルが並んでいます。この日は夜に小雨が降ったので人手は少なかったようでしたが、テーブルの上には屋根があるので多少の雨なら問題ありません。買い物を楽しむというよりは、家族や友人と食べたり飲んだりする為にここにいる人たちです。


 
ここだけ見ると「プラハかな?」と見紛いそうな華やかな建物とツリーの組み合わせ。

 
駅から広場へ向かう目印になった時計台

 
わたしはブルノからプラハ行きの列車に乗り、途中のパルドゥビツェで下車したわけですが、行き帰りの列車とも、プラハへ向かうor行ってきた旅行者で満席でした。12月はホリデー前で仕事が忙しい人が多い一方、クリスマスマーケットお目当てで旅をする人も多いようです。一本の路線で繋がっている「ハンブルク 〜 ベルリン 〜 プラハ 〜 ウィーン 〜 ブダペスト」ルートでマーケット巡りするのも良さそうだなぁと思いました。

地方のクリスマスマーケットは、規模ではプラハとは比べ物になりませんが、ほぼ地元民だけが集う中に混じって歩くのも違った楽しみがあります。王道クリスマスマーケットツアーに1日フリータイムがあるならば、地方のマーケットを覗きに日帰り旅行してみるのも面白い体験になると思います。