警察の抜き打ち訪問、そして面接のお知らせ

警察が抜き打ち訪問に来ました。ビザ申請をしてから15日目でした。

うちはネームプレートを付けていなかったので、この日のために事前にドアに名前を書いた紙を貼り、いつ来るかいつ来るかとビザ申請以来待っていました。
金曜の朝9時前、朝食を食べ終え私はまだパジャマのままボーッとしていたところでした。玄関のドアがノックされる音を聞いて、自分のデスクで仕事を始めていたペトルのところへダッシュ。
「警察来たかも!」
玄関を開けると、背の高い警官二人が “土足で” 入ってきました。

もー、うちは玄関で靴脱いで欲しいんですけどー!

チェコでは土足でリビングまで行く家庭は少ないものの、日本の玄関のたたきのようにはっきりと決まった靴を脱ぐ場所が無いので、どこまで靴で入って良いのかは家庭によって違います。ペトルも私が来るまでは裸足で歩く場所を土足でも歩いたりしていて、私はそれが嫌で玄関にマスキングテープで「ここまでは土足OK」の境界を引きました。
妙なカタチですが、色々な動線を踏まえてこれがベストのラインなのです。

土足のことは、私は「注意して印象悪くなっても嫌やし…」と瞬時に諦めましたが、ペトルは靴脱ぐように言うべきか、言わなかったら後で私から怒られるのではないかと内心気が気ではなかったそうです。

警官はまずパスポートをチェックしてから、私の持ち物を見せるように言いました。警官をベッドルームまで(もちろん土足のまま)案内して颯爽とクローゼットの引き出しを開けて見せたペトル。

ちょっと、そこ下着の引き出し!

警官2人の目の前に晒された私の下着・・・。警官も「いやご主人そこまで見せてくれなくても」と思ったのでは。ペトルはたまたま一番手前の引き出しを開けただけで、そこに下着が入ってるとは思わなかったそうですけど、その引き出しの中の生活感はなかなかのものでした。偽装結婚でないことを証明するには効果十分だったはず。

その後、「仕事はしてるのか」「いつから住んでるのか」など質問し、なぜか根拠もなく「翻訳の仕事でもすればいいんじゃない?」と適当なことを言われたり。

帰り際に一人の警官が私に「Bye」と言ってビックリ。チェコ人は他人同士なら必ず「ナスフレダノ(さようなら)」と言うので、バーイなんてイングリッシュな挨拶は初めて聞きました。彼は英語が話せたのかも。私は冷静に「ナスフレダノ」と返しましたが。

後日、たまたま会ったお隣りさんが「警察がお宅のこと聞きに来たよ」と教えてくれました。そのお隣りさんとも他のご近所さんとも全く交流はないので、その方も何も知らないと答えたそうですが、警察から「あの家のことを知ってるか」なんて聞かれたら私に何かの容疑がかかってるみたいじゃないですか。警察も何も説明とかはしなかったそうで、そのお隣さんには「ビザを申請してるからですよ」と説明して安心してもらいました。

その警察の訪問から4日後、移民局から書留でペトルと私宛の別々に郵便が届きました(営業日から考えると警官訪問のあった日のうちに発送された模様)。内容は面接の日時のお知らせでした。日程は同じで、私が13時から、ペトルが14時から。

その書面によると、公認通訳士(国の公認を受けた通訳士)をつけるのが基本だが、もし誰も予定がつかない場合は公認無しの通訳でも可。それも見つけられなかった場合は、日時を変更して移民局の方で通訳を用意する、ただし通訳代を移民局に支払え、とのことでした。チェコ語ー日本語の公認通訳士さんは少ないですが、まだ日程も先だし誰か見つかるだろうと思っています。まずは結婚式でお世話になった方に聞いてみる予定です。
面接だなんてなんだか緊張しますが、偽装結婚じゃないのでふつうに答えれば大丈夫なんだと気楽に臨みたいと思います。