着たいものを着る

チェコ人は「自分が着たいものを着る」ことに迷いがありません。

年齢も体型も値段も関係なく好きなものを着ています。
おばあちゃんでも真っピンクのブラウスを着るし、恰幅が良くてもチューブトップを着てミニスカートを履くし、H&Mの顧客層は上は90歳代だと思います。
日本では、他人に「どう見られるか」ということを考えすぎて疲れることもあったので、その点ではとても楽です。

で、チェコにいる分には好きなものを着ていてOKなのですが、ふと「私はこれを日本で着て歩けるか?」ということを考えるんですよね。そして、「ちょっと無理かな」というのが何着かあります。生地がチープ過ぎたり、露出が多すぎたり、色が年相応でなかったり。チェコでは誰も気に留めないことですが、日本だと場合によっては相手を不快にさえさせますよね(是非はさておき)。
なので、最近は服を買うときは、「日本で着れるか」ということを頭の隅に置いて選ぶようにしています。一時帰国に持って行く服が無いってことになりかねないので。

しかし、海外に住んでみると日本で流行っているものが分からないなぁ、と感じます。

日本にいた時だって特に服の流行を追っていたわけではありませんが、多少は「このシルエットはもうちょっと古いな」とか「こんなタイプのパンツが流行ってるのか」というのは何もしなくても目に入ってきていました。その機会がなくなると、自分の中で時代が止まってしまうような恐さがあります。
いくらSNSやニュースを追っていても、直接人と会ったり自分の目で街の様子を見るように感じ取ることはできません。

服に関しては日本のテレビドラマを観て、ほほぅ、と思ったりしていますが、お店のディスプレイや広告の流行に関しては完全に置いてけぼりです。多くのものがシーズン毎にリニューアルされる日本なので、ほんの一年離れただけでも浦島太郎状態になるのではないかと不安です。

その点、チェコだったら数年離れていても気づかない程度の変化だろうと思います。2015年と2017年の街の様子を見比べてもたぶん同じです。

日本の “今” を知りたい、と心底思うと同時に、チェコのように周りを気にせずに済む社会も気分が良いものだなぁ、と思うのでした。

「着たいものを着る」への2件のフィードバック

  1. はじめまして。
    今度チェコを訪れるので、ネットサーフィンを繰り返しのりこさんのブログにたどり着きました。
    結果、過去も遡って全記事拝読させていただきました。
    (モラヴィアの大草原は是非行ってみようと思案中です♡)

    日本にいると“日本”主観で思考・行動してしまいますが、離れると客観的に見られて素敵ですね。
    これからもブログの更新楽しみにしています♪

    1. Noriko より:

      はじめまして。過去の記事まで読んでくださってありがとうございます!
      日本に住んでいるチェコに興味のある方に読んでもらえたら、と思って書いているのでとても嬉しいです。

      チェコへご旅行されるんですね!モラヴィアの大草原もお時間許すならぜひぜひ!プラハから離れているので決して便利な場所では無いのですが、その不便さもチェコっぽいと言いますか(笑)。観光地ではないチェコが見られるという意味でも面白いと私は思っています。

      ほんと、日本での常識が覆されることが多いです。腹立つこともしょっちゅうありますが(笑)。
      よければまたブログに遊びに来てくださいね♪

コメントは受け付けていません。