チェコの選挙、と日本の在外選挙

この週末、チェコ議会下院選挙が行われました。
選挙前の活動については以前のポストから。

わたしは選挙権が無いので、夫のペトルの投票に付いて行ってチェコの選挙のことを色々と教えてもらいました。大きな流れは日本と同じですが、少し違う点もありました。
チェコの選挙がどんなだったか、それと、ちょうど同じ週末にあった日本の衆院選から在外日本人が行う「在外選挙」について思ったことを。

 

チェコの投票の流れ

家に水色の封筒が届く。
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封筒の中身は、政党とその地域の候補者の名前が書いた紙。政党の数(30枚くらい!)の紙が入っている。
 ↓
その封筒(中身も)持参で投票所へ行く。

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ID提示し、白い封筒を貰う。
 ↓
他の人からは見えない場所で、水色の封筒から白い封筒に投票したい政党の紙だけを入れる。
 ↓
残りの紙はいらないので持ち帰って捨てる。

第一印象は・・・紙の無駄遣い!(笑)
他の国の投票方法を知る機会なんて今までなかったので、日本が基準のような気になっていましたが、日本のような「記述式」って世界的には多くないんだそうです。記述だと書き間違いも多いでしょうし、確かに無効票が多くなってしまう方法ですね。一番簡単でミスが少ないのは、名前があらかじめ印刷されたものにチェックを付ける方法ででしょうか。
チェコの方法はミスは少ないけど、紙の無駄遣い感が否めません。ペトル曰く「再生紙だから気にしないで」とのこと(笑)。

開票作業も、封筒を開けないといけないのは余分な手間ですよね。その点、日本の投票用紙は、折り畳んで箱に入れても中で勝手に開く紙(ユポ紙)が使われているらしく、投票用紙ひとつとっても技術の粋を集めるところが日本らしいなぁと思います。

って、日本の方が効率が良い風に書きましたが、将来、案外チェコの方が早くオンライン投票取り入れちゃったりするのかもしれません。

 

チェコの投票所

使用できる小学校や公民館がある街だったら良いのですが、小さな村なんかだと適当な場所が無いこともあります。
テレビニュースで見たのですが、ある村でサウナの休憩所が投票所として使われていました(笑)。選挙のニュース中にいきなり、水風呂に入っているおじいちゃんが映ったので何が起こったのかと思ったら、変わった投票所を紹介していたのでした。投票してサウナ入って帰るっていうの楽しそうですね。風呂の用意して投票所行くっていう。

わたしの地域では、陸上競技場の建物でした。わたしは中には入れないのですが、ドアが開いていたので外から見たところ、立会人の人たちが数人並んで座っていて、雰囲気は日本と同じでした。日本との違いは、その人たちがつまむ用のオープンサンドが置いてあったことぐらいでしょうか(笑)。

 

投票期間

金曜と土曜の2日間あります。
土曜の14時に投票を締め切り、それから開票作業。夜にはテレビで開票特番があります。結果が出たら、議席を獲得した党首たちが出演して討論番組がその日のうちにあります。

 

チェコ人の在外選挙

日本では在外選挙に関する報道はあまり無い気がするのですが、チェコでは詳しく知らされます。ネットでは、国ごとの結果まで見ることが出来ます。
興味深いのが、在外票の結果が国内の結果とかなり違うことです。外の世界を見た人たちは考え方が変わるのでしょうか。国内でトップだった政党は、在外投票では4位。国内での8位が、在外でトップを取っています。これだけ大きく違うと国外からの票も無視できませんね。

在外投票率は約70%と高いのですが、これは「在外チェコ人全員」の70%ではなく、「在外、かつ在外選挙人名簿登録を済ましている人」の中でどれだけ投票したかの割合かと思われます。
「日本に住んでいるチェコ人」の投票率は80%だったですが、その内訳も、「投票する気があって、事前に大使館で選挙人登録をし、投票期間に東京の大使館まで足を運ぶことができる人」ということですね。物理的なハードルが高いです。

 

日本人の在外選挙

今回、日本の衆院選と時期が同じだったこともあって、日本人にとっての在外選挙についても考えていました。

残念なことに、わたしは今回、投票することができませんでした。原因は、大使館のあるプラハから遠くに住んでいることです。

在外選挙人登録申請ができるのは居住3ヵ月後から(3ヶ月以前にも申請はできるが、手続きを始めてもらえるのは3ヶ月経過後から)。申請には必ず在外公館に直接赴く必要があります。申請から登録されるまでさらに2ヶ月。最短でも移住から5ヶ月後の選挙から参加できることになります。わたしの場合は、申請するには電車で4時間離れたプラハまで行く必要があり、プラハに行く用事があったら申請しようと思っていましたが、今回、機会が無いまま選挙を迎えてしまいました。

そして、いざ投票する際には、「大使館で」、もしくは「郵送」になります。
大使館の近くに住んでいる人だと全く問題無いと思います。
わたしは、郵送になるのですが、その場合だと、

1. 投票用紙を請求(日本の選管に郵送で依頼)
  ↓
2. 投票用紙が送られてくる(日本の選管から郵送で)
  ↓
3. 記入して返送(日本へ)

時間も送料もかかり過ぎる!
それでも投票出来るならしたいですけど、今回のような急な解散だと、EMSを利用しても間に合いません。
在外公館に赴くことが時間も交通費もかかりすぎる人にとって、投票することが現実的に難しい or 不可能です。
せめて投票用紙の請求先を在外公館、もしくはネットで請求可能にする、さらに投票用紙の郵送先を在外公館にしてくれたら間に合うのにと思います。

前回の衆院選では「在外選挙人名簿の登録者数は105,836人、投票率は20.38%(=21,167人が投票)」と発表されています。在外日本人は、およそ131万人・・・ということは、海外にいる日本人のたった1.6%程度の人しか投票していないことになります。恐ろしく少ない数字ですが、これだけハードル高いことを知ると仕方ないと思います。海外から投票できる制度があることはありがたいのですが、利用が難しい現実はどうにかしてほしいですね。

次の選挙では投票に挑戦(?)したいので、とりあえず次プラハに行く機会があったら、選挙人登録の申請だけでもしておきたいと思います。

2 Replies to “チェコの選挙、と日本の在外選挙”

  1. 選挙の続編、気になってました。チェコでは所謂「比例選挙」で、小選挙区制はないのでしょうか。政党に票を入れると書いてあったので。面白いですね。
    あと、在外投票者の動向も詳細が報道されるのは興味深いです。日本ではいない存在みたいに扱われていますよね…。

    私もnorikoさんと同じ理由で今回の選挙は不参加です。というか、まだ住民票を日本に残してきており、こっちで婚姻手続きが済んだら海外転出しようと思っていたからです。
    私は周囲も苦笑いするくらいの選挙好きで(にぎやかしですが)、学生時代の某新聞社での選挙速報アルバイトに始まり、選挙事務所の手伝い、選挙管理委員会のアルバイト、果てには投票所一番乗りをして投票箱が空かどうかを確認するセレモニー(?)まで網羅してきました(笑)。あとは出口調査のアルバイトと、選挙立会人になるくらいか?と思っています。

    なので今回の祭り、もとい、選挙に参加できないのは非常に不本意で。
    そもそも在外投票人として登録していたとしても、同じく大使館まで4時間以上かかる為、交通費も時間もかかりすぎる。悩ましいものです。首都に住んでいない邦人なぞ数えるばかりでしょうしね。そんな人たちのために制度を整えるなんて日本政府がやってくれるかといえば、NOだと思います。ただでさえ融通利かないので。

    イタリア人の伴侶を持つ先輩は、イタリアではオンラインによる在外投票が出来るといっていました。
    ポーランドも在外投票については日本と同じ仕組みのようです。特にポーランド人なんて海外に出稼ぎに行っている人やイギリスに移った人が何百万単位ですから、どれだけの人が在外投票に参加するのか興味があります。2年後に総選挙があるそうなのですが、もしかしたら次回はオンライン受付の話題が出てくるかもしれません。興味深く見守りたいと思います。

    1. 書き忘れてしまいました。「候補者」を選ぶことはできるのですが、あくまで投票する党の中から推したい候補がいた場合に、リストの名前に3人まで丸を付けられるそうです(付けなくてもいい)。丸を付けてもらった人は有利になるらしいです。

      す、すごい選挙お好きなんですね!投票箱が空かどうかを確認するセレモニー一度やってみたいんですよね〜。そこまで経験されているなら、残るは立候補じゃないですか?!誰よりも選挙を満喫できるかと!
      私は、そこまでのツウでは無いですが、それでも今回選挙に参加できないのは、非常にモヤモヤしました。自分だけ祭りに参加出来ていないような(笑)
      自分が海外に来るまで在外の人がどう投票してるのかなんて考えたことありませんでしたが、こんなに不便(人によっては不可能)だったとは。制度を修正するのが大変なのは分かりますけど、せっかく在外選挙制度があるのだから、もうちょっと頑張ってもらってどうにかしてくれることを願います。

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