チェコのランタンパレード


 
先週、わたしの住む街では「ランピオノヴィ・プルーヴォド(Lampionový Průvod)」という行事がありました。直訳すると「ランタンパレード」。

世界中にあるランタンを使った行事の多くは、宗教的もしくは何かの記念だそうです。有名なところだと、タイとか台湾とか。日本だと灯籠流しはお盆の行事だし、何かしら祈りを捧げるイメージがありますよね。でも、チェコのランタンパレードは全く違って、政治的意味合いがあるのです。

共産主義時代、ランタンパレードは全体主義の象徴として共産党の指示で子供たちが行なっていたそうです。ペトルも、子どもの頃、自作のランタンを持って参加 “しなければいけない” ものだったと言っています。

その反動で、民主化以降はパッタリとこの行事が行われることはなくなったそうですが、最近は政治的な意味合い抜きでまた復活しているとのこと。ランタン持ってみんなで夜に歩くのって単純に楽しそうですもんね。

ランタンパレードが行われる日は、一年の中でも数日あり、
・4月30日 ヴァルプルギスの夜
・10月28日 チェコスロバキア独立記念日
・11月11日 聖マーティンの日 など
地域によって年に1回だったり2回だったり全部だったり、違いはあるようです。今は義務じゃないから、好きな時だけすれば良いのです。

わたしの住む街では、先週のチェコスロバキア独立記念日の前夜にパレードが行われていました。街の広場をスタートして、ほんの数百メートルの短い距離でしたが、バンドも演奏しながら一緒に歩いていて華やかでした。

子どもたちは、自分で作ったり買ったりしたランタンを持って、親はそれに付き添って歩きます。
運悪く、この日はかなり寒く小雨が降っていたので外へ見に行くことはしなかったのですが、わたしの家の前がパレードのコースだったので、子供たちとその家族が歩いていくのを見ることができました。

今の子どもたちにとっては「やらされる」ものではなく、楽しい思い出になるのでしょうね。
 


 
PeLuLu更新。
日本とは全く違うチェコのハロウィンについて書きました。こちらもぜひ。

「チェコのランタンパレード」への2件のフィードバック

  1. junjusia より:

    日本のお祭りの子供神輿を何故か思い出しました(笑) 終わった後でお菓子もらえるのかなぁとか。いやそれはないか。
    ただ歩くだけでも、灯りがあるとワクワクするのは何故でしょうね。ランタンの明かりが幻想的で素敵です!

    1. Noriko より:

      お菓子貰ってそうですね(笑)こういうイベントってお菓子が付き物ですもんね。子供たちは実はそれを楽しみに参加してたり。
      ただ歩いてるだけなんですけど、ランタンの灯りって良いですよね。この行事が復活したのも分かります・

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