冬のイタリアへ

 
イタリアへ行ってきました。

チェコの11月は、寒く、暗く、どんより…。そんな憂鬱な季節に少しでも気候の良いところへ逃避したく、古い友人のいるイタリアのフィレンツェを訪ねることを決めました。

フィレンツェにアパートを借り、街歩き、美術館巡り、美味しいイタリア料理に舌鼓、旧交を温め、最高に充実した(チェコの冬からの)逃避行となりました。

 

飛行機で1時間

わたしの住んでいるチェコ南東部からはプラハよりもウィーンの方が近いので、ウィーンからオーストリア航空を利用し、ベネチアへ。 最終目的地のフィレンツェはベネチアから特急で約2時間離れていますが、片道約4,000円と安い航空券を見つけたのでベネチア着を選びました。

ヨーロッパ内というと、LCCが沢山飛んでいてどこへでも安く行けるというイメージがあるかもしれないのですが、実際は、安い航空券のある航路は限られています。行きたい場所・時期で航空券を探しても「うーん、結構高いなぁ」と頓挫しがち。フラッグキャリアで片道4,000円は迷う理由の無い十分お得な料金でした。

 

イタリア人の美意識

フィレンツェでは、ミケランジェロ、ダ・ヴィンチ、ラファエロなど、教科書で習った絵や彫刻をはじめ、数え切れないほどの美術作品を見ることができました。それと同時に、イタリアの街ゆく人の美意識の高さにも非常に感銘を受けました。

上質なモノを、よく手入れをし、正しいサイズで着ている。

女性がオシャレな都市は多いと思うのですが、イタリアでは特に男性のオシャレさが際立っていました。都会なので裕福な層が多いということかと思いきや、地方へ行ってもあまり変わりません。

 
正に「イタリア人男性」と聞いて頭に思い描くような、ツイードのジャケットにスカーフ(しかも色の組み合わせが絶妙)、整えられた髭、個性的なデザインなのに似合っているメガネ、汚れの無い革靴・・・という人が本当に街中にたくさん!

冬だからアウターはダウンジャケットの人もいますが、それでもどういう訳か良い意味でカジュアルさが無いんですよね。
着こなしが異常に洗練されているイタリア人男性。各人の中に「大人の男はこうあるべき」という理想像がきっちりあり、それを体現しているように見えました。

今回イタリアで学んだ一番有益なことは、服を正しいサイズで着ることの重要さかも。
 

世界遺産の塔の街「サン・ジミニャーノ」

チェコでわたしが住んでいる地域は、ワイン畑の広がる田園風景からチェコでは「Moravské Toskánsko(モラヴスケー・トスカーンスコ)(=モラヴィアのトスカーナ)」と呼ばれています。日本では「モラヴィアの大草原」として知られている場所です。

そんな縁(?)もありいつか見たいと思っていた本物のトスカーナの田園風景を見てきました。


トスカーナ地方のサン・ジミニャーノは、14の塔が建つ石造りの街並が美しい街です。フィレンツェから路線バスを乗り継いで約1時間半。

小雨の降る朝だったため、景色はイマイチかもなぁ、と思っていたところへこれです。

夏の快晴の日に来ていたら見れなかったであろう神秘的な光景。寒い寒いオフシーズンに来た旅行者の特権だと思っても良いでしょう。人がまばらな空気の澄んだ田舎町を散歩するという贅沢な時間が持てました。

 
街で一番高い「グロッサの塔」からの景色。小さな街の周囲にはワイン畑とオリーブ畑がパッチワークのように可愛らしく並んでいます。

 

カラフルな漁師の家が並ぶ「ブラーノ島」

ベネチア本島から水上バス(船)で40分の小さな島。 濃霧の多い地域なので、海へ出た漁師が戻ってきた時に自分の家を見つけやすいようにカラフルに塗ったとのこと。
一周するだけなら30分もあれば足りる小さな集落です。

ビビッドで可愛いらしい小さな家々。ベネチアに無数にある離島の中でアクセスに時間がかかるにも関わらず人気があるのも納得です。

 
ただ、町を歩いていて引っかかったこともありました。
写真で見て分かる通り、この町の家は広い庭があるようなタイプの建て方ではありません。壁一枚隔てただけのところには一般住人が暮らしているはずなのですが、多くの観光客が家の壁にもたれて写真を撮っていました。 毎日自分の家を利用して写真を撮られるのって、煩わしくはないのでしょうか。大きな声で喋っている人も少なくないし。

ベネチア本島はオーバーツーリズムで既に有名ですが、本島に溢れた観光客が周辺の島々へ向かうのは当然の流れだと思います。
ブラーノ島も本島のように観光地化されている場所なのかと思っていたところ、想像していたよりも普通の暮らしがある島だったのでお邪魔して申し訳ない気持ちになりました。
(住民の生活に配慮する旨の案内などは見なかったので、意外に住民は平気でわたしが感じたような心配など杞憂なのかもしれませんが。)
 

まとめ

物理的な距離はそれほど離れていないイタリアとチェコ。文化の隔たりはヨーロッパの端と端くらいに感じました。

チェコの簡潔な接客に比べ、和かなイタリアの店員さん達に癒されたり。
おしゃべり好きなイタリア人を見慣れた後にチェコへ帰って電車内の静けさに驚いたり。
食べ物のクオリティは予想通りイタリアの圧勝だなぁ、でもトイレはチェコの方がキレイだなぁ、などなど。

日本からヨーロッパを訪れるとカルチャーショックで驚きの連続ですが、ヨーロッパの国同士でも文化の違いは十分にあって、良い刺激をたくさん受けた旅になりました。

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