チェコに越してから一年半近くが経ち、初めて日本へ一時帰国をしました。
期間は3週間。よりによって日本各地で40度越えを記録した時期で、空港に着いて外へ出た瞬間に「チェコで暑い暑いって文句言ってすみませんでした!」と謝る有様。
目的ありきの日程だったので、この時期に帰ることは仕方がないことではあったのですが、なかなか強烈な気候でした。一緒に帰国したペトルは、日本の真夏が初体験だったため湿度の高さに驚き、今までエアコンが苦手だったのにすっかりエアコン命になってしまいました。
さて、わたしは今回「海外に住み日本に一時帰国する」ということが初体験だったので、気づいたことをいくつか書きたいと思います。
日本語脳にはスルリと戻れる
チェコの生活では、日本語を声に出す事がめったに無いため、普段使わないような単語だと思い出せないことが度々あるのですが、日本に戻って1日ほど経ったら完璧にスラスラ話せるようになりました。脳内での母語の支配力は強いですね。
対して、チェコ語や英語は使わなかったらすぐに頭から抜けてしまうと思います。
日本人女性って厚着
チェコへ来た時は、チェコ人女性の露出度の高さに驚いていたはずなのですが、今度は逆に日本人女性の露出度の少なさに驚きました。40℃近い気温の中でも長袖を着、ロングパンツ、レギンスを履いている人の多いこと。日本を訪れている欧米人から見たら不思議な光景だろうと思います。
私自身は、日本にいる時は露出度は人並みか少ない方ですが、チェコでは気温に応じて短めのパンツなんかも履いています(チェコ人は年中ミニスカですが)。日本に比べると他人の美醜に関心が薄いので、「太い脚を出して申し訳ない」などと思う必要もありません。他人が何とも思わないなら涼しい方が良いですもんね。逆に夏にロングパンツを履いている方が浮いてしまいます。
店員に挨拶したくなる
チェコだけでなく欧米の国では多いかと思うのですが、店に入った時に、店員だけでなく客の方からも挨拶をする習慣。チェコではどこへ行ってもまず店員も客も「ドブリーデン(こんにちは)」と言います。日本だと「いらっしゃいませ」に対して会釈くらいは返しても顔見知りで無い限り店員に「こんにちは!」とは言いませんよね。
かつて、日本を訪れた外国人の友人が、店員の「いらっしゃいませ!」に対して「コンニチハ」と返事しているのを見て「日本では何も言わなくてもいいんだだよ」と教えたことがありますが、今は挨拶したくなる気持ちが心から理解できます。大丈夫だと頭ではわかっていても挨拶されているのに無視してるみたいで、自分がすごく失礼な態度をとっているように感じてしまいました。
日本での買い物の選択肢の多さ
何を買うにしても選択肢の多いこと!コンビニで買える飲み物の種類、気の利いたキッチン用品、リーズナブルでも質の良い洋服、用途に合った電化製品、etc.
わたしは貧乏性なので、日本に住んでいた時から物欲は薄い方だった上に、チェコではそれほど欲しいモノにも出会わないので、物欲は綺麗さっぱり消え去っていたのですが、久しぶりに訪れた日本では「便利そう!」「かわいい!」と思うモノが満載で、しかも今しか買えないと思うと自分でも以外なほど物欲が沸いてきて大変でした(金銭的に)。
日本はチェコよりも物価が高いので、滞在にお金がかかるのは当然なのですが、物価の差以上に「買いたいモノ」の多さでお金がかかってしまう気がします。結果、悔いのないよう買いまくったため、当分は質素な生活です・・・。
「海外にしばらく住んでから日本へ一時帰国」という経験が初めてだったため、帰国前は不安もあったのです。日本からチェコへ戻ってきたときに激しいホームシックになるのでは無いか、と。今のところその心配は杞憂でした。家族や友達に会って気分はリフレッシュ出来たし、欲しかった食材なども十分に買えて物理的にも満たされたし、ポジティブな面しかありません。日本ってこうだったな〜、と良い意味での逆カルチャーショックも受けて、おもしろ楽しい一時帰国でした。
実家のある奈良や住み慣れた関西以外にも、関東・北陸・九州へ旅行し、みっちり詰め込んだ3週間でした。