メルヘンチック温泉街「ルハチョヴィツェ(Luhačovice)」


 
チェコで温泉といえばボヘミア西部のカルロヴィ・バリが有名ですが、ルハチョヴィツェはモラヴィア地方最大の温泉地です。暖かい季節には国内外から療養に訪れる人々で賑わいます。

 

飲む温泉

チェコでの温泉の楽しみ方は「入る」より「飲む」こと。

医師から治療のための湯治を勧められることもあり、診断書を携えて訪れる場合は滞在費に保険が効くそうです。その場合の「湯治」というのも入浴よりも温泉を飲む事なのです。

徒歩で30分もあれば通り抜けられる小さな街「ルハチョヴィツェ」のあちらこちらには飲泉所があり、湧き出る温泉水を無料で飲むことが出来ます。お土産屋さんに売っている温泉を飲む用のカップを片手にブラブラ飲み歩き。もちろん空いたペットボトルなどを使ってもOK。2リットルのボトルに入れてたっぷり持ち帰っている人もいます。

温泉水のお味の方は、お世辞にも美味しいとは言えません。飲泉所によっては、塩っ気があって比較的飲み易いところ、硫黄の臭いが強くてクセがあるところ、微炭酸のところ、などなど近い場所でも驚くほど味に違いがあるので色々な場所で試してみると面白いです。

ユルコヴィッチの可愛い建物群

ルハチョヴィツェの特徴は、何と言ってもメルヘンチックな建物群。街全体の計画を任されたのは、スロヴァキア人建築家のドゥシャン・ユルコヴィッチ(1868年~1947年)。残念ながら彼が設計した建物が全て残っているわけではありませんが、一番有名なユルコヴィッチの家を始め、チェコの他の都市とは違った民俗テイストの建物群を見ることができます。

木々に囲まれたロケーションとパステルカラーの建物が相まって非現実的な光景。温泉街らしく飲食店や土産物屋が並ぶ通りもあり、ただのんびり街歩きをして過ごすだけで楽しいのがルハチョヴィツェです。

 

チェコ版炭酸煎餅「オプラツキー)」

チェコ版炭酸煎餅「ラーゼニュスカー・オプラツカ(Lázeňská oplatka)」、通称「オプラツキー」
日本の温泉街にある炭酸煎餅と似てるとは思っていましたが、Wikipediaによると、そもそも日本のものはカルロヴィ・ヴァリを元にして作られたという節が!

チェコのカルロヴィ・ヴァリ(カルルスバード)にある温泉で売られていた焼菓子 (Lázeňská oplatka) を元にして作られたという説(カルルス煎餅)があり、群馬県の磯部温泉(磯部せんべい)、長崎県の雲仙温泉(湯せんぺい)、愛媛県の道後温泉(温泉煎餅)、三重県の榊原温泉(七栗せんべい)など、全国の温泉地で同様の品を見受けられることが多い。

Wikipedia:「炭酸せんべい」『ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典』
最終更新 2017年2月25日 (土) 02:00 、URL: http://ja.wikipedia.org

 

 
オプラツキーは、スーパーでも買えるチェコの定番お土産ですが、ここでは温かいものを一枚から買って食べ歩き出来ます。「観光地での食べ歩き」って普通のものも美味しく感じさせるマジックがありますね。一枚8Kč。

 
見た目はゴーフルそっくりですが、中はクリームではなく砂糖。食感も砂糖のジョリジョリした感じ。この砂糖に色々なフレーバーが付いていて、注文時に選べます。


 

家で飲める温泉水「ヴィンツェントゥカ(VINCENTKA)」

ルハチョヴィツェの温泉水は、実はスーパーでも買うことが出来ます。一番左の瓶がよくスーパーで見かけるもの。0.7リットル入り、価格は30Kč(約150円)前後。味は、温泉水そのまんまなので、特に美味しいものではありませんが、健康の為に飲みます。


 
ヴィンツェントゥカブランドは、水だけでなく色々と商品展開しているようで、クリームやタブレットなどあることを今回初めて知りました。ロハチョヴィツェではお土産屋さんに並んでいましたが、他の地域では一般の薬局で取り扱いがあるようです。
 

アクセス

プラハからアクセスの悪いチェコ東部なのですが、なんとロハチョヴィツェへはプラハからチェコ国鉄で直通列車があります。所要時間約4時間30分、料金363Kč(約1,815円)。
ブルノからだとStudent Agencyバスが便利。所要時間1時間35分、料金150Kč(約750円)前後。

2 Replies to “メルヘンチック温泉街「ルハチョヴィツェ(Luhačovice)」”

  1. みかん より:

    こんにちは。記事を楽しく読ませていただいております。
    私は日本在住でチェコには何度か訪れています。
    Luhačoviceに行く計画を立てている途中ですが、ブルノからLuhačoviceへのStudent Agencyがみつかりません(片道2時間半ほどのStudent Agency以外の直通バスはみつかりました)
    Student Agencyは便利なので(毎回お世話になっています!)、私の間違いだとありがたいなと思ってコメントさせていただきました。
    メアドは表示されると困るのでダミーです。ごめんなさい。

    1. Noriko より:

      みかんさま、初めまして。コメントありがとうございます。
      おっしゃる通り、Student Agencyのバス見つかりませんねぇ!このポストを書くためにStudent Agencyのウェブサイトで調べたのが2ヶ月程前なので、その後廃線になったのでしょうか…確かに見たのに…。ともあれ、混乱させてしまって申し訳ありませんでした!

      改めて調べて見たのですが、おっしゃる通り、乗り換え無しの路線バスが一日に数本ありますね。時間の短いものだと2時間5分なので、それが一番簡単&早そうです。路線バスに2時間ってちょっと疲れそうなのが欠点でしょうか。
      私自身は、ズリーンから出ている路線バス(所要時間40分前後)を利用しました。
      前述の直通バス以外だと、ブルノからStudent Agencyバスでズリーンまで行って(所要時間1時間35分)、ズリーンから路線バスというのが早さでは次点かと思います。

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