秋のモラヴィア大草原、シャルディツェ(Šardice)で村歩き

チェコでは、季節的には真夏であるはずの7月から農村風景に茶色が目立ち始めます(一面が緑色になる “緑の絨毯” を見られるのは5〜6月のみ)。そして、9月を過ぎるとその枯れた畑の色が段々と濃くなってきます。

わたしはいつもなら草原の景色が見たいときはキヨフ(Kyjov)から4kmほど離れたミストジーン(Mistřín)村へ行くのですが、今回は初めてそこからさらに4km先にあるシャルディツェ(Šardice)村まで足を延ばしてみました。以前バスで通りかかったとき、いつかここを歩いてみたいと思っていたのです。

シャルディツェ村は人口2,000人強。チェコの「村」としてはやや大きめだと思います。名産はワイン。

 
村を囲むように小高い丘があります。片方の丘へ登ると、眼下に民家の集まる村の中心、その背景には反対側の丘が望めるという具合。


 
以下は、9月末頃のモラヴィア大草原の様子です。春の風景からは随分変わりました。
(便宜上、「草原」という言葉を使っていますが、実際は草ではなく畑です。遠目に見ると芝生か何かのように滑らかに見えますが、近づいてみると背丈ほどの作物が生っていたりします。)

 
村をなぞるようにサイクリングロードが走っていたので、景色を楽しみながらぐるりと一周歩いてみました。民家の集まるエリアを抜けると畑ばかり。途中で犬の散歩をしている人とすれ違ったくらいで本当に静か。

所どころに設置されている犬用のビニール袋。犬を飼っている人が納めている税金で賄われています。


 
あちらこちらに果実が落ちています。りんご、洋梨、アプリコット、プラム、など。


 
かぼちゃも収穫時期。チェコではハロウィーンを祝う風習は基本的にありませんが、かぼちゃを可愛く玄関先に飾っているお宅はよく見かけます。


 
紅葉のピークまではもう少し。たぶん10月半ば頃が見頃になります。


 
畑の畦道にある小さなチャペル。形は様々ですが、農村では似たものをよく見かけます。無宗教者が大半のチェコですが、南モラヴィアは他の地域に比べるとキリスト教信者が多いそうです。


 
ワインが実っています。この写真を撮っているとき、脇を野生のウサギがぴょんぴょん駆け抜けて行きました。あまりに素早かったのでカメラを向ける前に消えてしまいました。


 
もちろんワインセラーも。


 
村一番のレストランの素敵な屋根。


 
訪れた日はちょうど村で「ホディ(Hody)」と呼ばれるお祭りがありました。あらゆる集落で行われる「ホディ」ですが、伝統の歌・踊り・パレードなどが行われることが多いです。民族衣装を着て会場へ向かう女の子。


 

チェコはいくつかの大きな街と無数の小さな村で成り立っています。手当たり次第に南モラヴィアの村を訪ねて歩いているわたしですが、小さな村々は似ているようでいてそれぞれ違った特徴があり、毎回発見があります。

初めてチェコを訪れたとき、車窓から見た農家の家々の可愛らしさにときめいたのを覚えています。そのときは、都会だけ観光して地方を訪れることはありませんでしたが、今やっとそれらを訪れるようになっても、田舎の村は洗練された都会にはない素朴な可愛さがあるなぁ、と思います。

ブログに取り上げる際は、行ったことのある土地から特に気に入った場所だけを記事にしていますが、本当のところどの村も良いと思うのです。チェコの都会を楽しむ合間に、ぜひ一日だけでも時間を作って名も無い小さな農村も訪れてみてください。

 



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