チェコ銘菓「オプラツキ(Oplatky)」10商品を食べ比べ


 
日本のお菓子売り場で広い面積を占めているジャンルは、チョコレート、ポテトチップス、煎餅あたりでしょうか。日本ではあまり存在感が無いけれど、チェコではとても種類が多く目立っているお菓子があります。

それが、いわゆるウェハース。チェコ名、オプラツキ。

チェコ語ではウェハースを構成する薄い一枚一枚をオプラツカといい、クリームを挟んでレイヤー状になったお菓子をオプラツカの複数形で「オプラツキ」と呼びます。

どういう訳かチェコではオプラツキが定番スナックとして君臨しています。(歴史的に何かきっかけがあるのか調べてみたけど明白な理由は見つけられませんでいした。)

出先で小腹が空いたとき、仕事の休憩中に、食後の甘味に。小袋入りの食べ切りサイズで何かと便利なオプラツキ。

これまで買い求めるときは深く考えず何となく目に付いたものを買っていたのですが、実はどれが一番美味しいんだろう?それとも似たり寄ったりなのか??ふと考えると自分がどの商品を好きなのか知らない・・・。

お気に入りを決定するべくオプラツキの食べ比べをしてみました。

中型以上のスーパーなら取り扱っているであろうメジャーな商品から10点。各ブランド最もベーシックだと思われるフレーバーを選びました。

【目次】
(1)ZLATÉ OPLATKY
(2)TATRANKY(Pečivárne Sereď)
(3)TATRANKY(OPAVIA)
(4)HORALKY
(5)Mila
(6)SIESTA
(7)Delissa
(8)KOLONÁDA TRADIČNÍ OPLATKY
(9)KOLONÁDA TRADIČNÍ LÁZEŇSKÉ TROJHRÁNKY
(10)FIDORKA
まとめ


 

「ZLATÉ OPLATKY」


10Kč(約48円) OPAVIA

サイズ感も食感のソフトさも日本のウェハースに一番似ています。固すぎず柔らかすぎず、甘すぎもせず。シンプルが一番と思わせてくれる優しい味。細い形状のおかげで食べやすさ(=粉が散らばらない)No.1。

「OPAVIA」ブランド(以下数点出てきます)はどの商品も一定以上のクオリティで安心感があると今回初めて気づきました。その中でもベーシック中のベーシック。


 

「TATRANKY」


8Kč(約38円) Pečivárne Sereď

チェコのスーパーに行ったことがあればこの透明パッケージが目にとまったことがあるのではないでしょうか。レトロで可愛いですよね。

今回食べ比べてみるまで気になったことはなったのですが、実は味は最下位かもしれません(※味の感じ方は主観です)。生地の食感がイマイチ。
しかし、やはりパッケージの “チェコらしさ”が映えるのは間違いなく、お土産にするか否か悩ましいところです。単体で食べる分には別に気にならないので。

 
この商品のようにオプラツキの中でも特に「6枚のオプラツカを重ね、あいだにクリームが挟まり、端のみにチョコレートが塗られているもの」タトゥランキ(Tatranky)と呼びます。オリジナルは6枚ですが、現在は特に決まりはないようで6枚であるとは限りません。

名前の由来は、スロヴァキアのタトラ山から。生産を始めた当初(1945年)三角形をしており山のような形だったからです。その後、生産効率や持ち運びの点から現在の長方形になりました。

 

「TATRANKY」


12Kč(約57円) OPAVIA

こちらもタトゥランキ。ザクザク食感で甘さ控えめ。
タトゥランキ系の中で私は一番好きです。無骨なデザインのパッケージも良し。元はタトラ山から取った名前なので山があしらわれたデザインなのでしょうけれど、実際登山のお供にするにも丁度よいスナックだと思います。


 

「HORALKY」


9Kč(約43円) SEDITA

これもタトゥランキ系。会社が違うので名前はホラルキ(HORALKY)ですが、ホラルキもチェコ語で「山」を意味する「ホラ(hora)」に由来します。
ピーナッツの香りが強いです。このパッケージもレトロで可愛いですね。


 

「Mila」


11Kč(約52円) SEDITA

封を開けるとヨーグレットのような香り、齧ってみると味にはチーズっぽさ。どちらも入っていないので気のせいなんですけど・・・。ミルク味が他と比べると特に強く濃厚です。食べ応えもどっしり。


 

「SIESTA」


11Kč(約52円)

全面コーティングのミルクチョコレートが甘い!他より圧倒的に甘いです。チョコレート好きな夫は好きだそうですが、わたしには甘すぎました。甘党向き。


 

 「Delissa」


11Kč(約52円)Orion

チェコのチョコレート界で不動の地位を誇るOrionブランド。信頼のOrionが作ったオプラツキなら間違いはない!と思ったのですが、チョコレート屋さんだからか生地部分が極めてフツー。全体を包むミルクチョコレートは美味しいです。


 

「KOLONÁDA TRADIČNÍ OPLATKY」


26Kč(約104円) OPAVIA

オプラツキで有名なコロナーダ(KOLONÁDA)ブランドのオプラツキ。
最小パックでも15本入なので他の商品より大きめ。サクサク度が高いので、食感を重視する日本人の口に合うと思います(チェコのお菓子はふにゃっとした食感のが結構あって日本人には好みが別れる)。甘さ控えめで、この中では一番高級感のある味。こんなにたくさん食べきれないと思っていても、つい手が止まらなくてすぐなくなります。


 

KOLONÁDA TRADIČNÍ LÁZEŇSKÉ TROJHRÁNKY


10Kč(約48円) OPAVIA

これは他の長方形のオプラツキとは生地のタイプがちょっと違うのですが、オプラツキの仲間なので一応。

下の写真(↓)のような二枚重ねの大きなオプラツキはチェコ土産の定番ですが、その円盤を切ってレイヤーを増やしたものです。あいだに挟んでいるのが砂糖ではなくクリームなのも違います。

ゴーフルっぽい見た目ですが、食感は全く違います。「紙っぽい」と言うと不味そうでしょうか。素朴な味で美味しいのですが、第一印象は好みが別れるかもしれません。サイズの大きさが大判オプラツキの欠点なので、荷物を増やしたくない方には小さいバージョンは良いですね。


 

「FIDORKA」


9Kč(約43円)

チェコとスロヴァキア合わせて一日に3万個以上(!)も売れているらしいフィドルカ。
小さいのでばら撒き用に便利なのです。日本で勤めていた頃は職場へのカジュアルなお土産にどっさり買ったことがあります。写真のヘーゼルナッツ味以外にも、ホワイトチョコやビターチョコなど味ごとに包みの色が違ってたくさん買うとカラフルで可愛いです。

MIRAIが出演するCM

※店によって価格は多少違います。掲載した価格は私が買った際のものです。レートは1Kč=4.8円で計算。


 

まとめ

ワッフル地の目の細かさ・生地のパリッと具合・クリームの量と甘さ、想像していた以上に全部きちんと違いがありました。一番違いが表れるのは食感。生地一枚一枚の硬さ、重ねる枚数によってこんなに変わるものなのだと思いました。そこにこだわっているのが分かる商品は美味しかったです。あとは単純にチョコやクリームの量が多いほど甘い。

結果、わたしの一番のお気に入りは、OPAVIA「TATRANKY」。甘さが控えめなのと固めの食感が良いです。


 
人に渡すお土産としてなら、パッケージが上品で味が万人に好まれそうなOPAVIA「KOLONÁDA TRADIČNÍ OPLATKY」

 
今回ご紹介したオプラツキは大袋を除けば一つ50円前後ととても手頃。10点買っても500円以下でした。スーパーでズラリと並んでいてどれが良いかわからない!と思ったら全部買って食べ比べてみるのも面白いです。